デビット・サーレ [Artist]
また、一冊彼の画集を入手する。
好きですね(笑)
言わずとしれた、ニューペインティングの代表選手。
初期の作品は、へたくそなドローイングを二重描き下だけのタブローです。
その後正式にデッサンを学び、その作風も洗練されてきますが。
ただ、凄いのは、イメージを重ねただけの画面で、様々な思い出を喚起させるようなイメージ絵画。
絵画って所詮イメージを画面に定着すること。しかも複数のイメージを描いたが為にその関係性を考えたりして、鑑賞するモノに勝手なイメージを膨らませてしまう。
コレって凄いことですよね。
「コロンブスの卵」的な発想です。
原画をニューヨーク近代美術館で見ましたが、初期の作品とてもキラキラしてました。
アクリル絵の具に何か混ぜてるのでしょうが、思ったより画面も大きくないし、本当にへたくそ。
それでもあれだけのインパクトがあったのです。
やっぱり絵画ってコンセプトですね。
今では、見慣れた手法ですが、80年頃こんな画を描く作家はいなかった。
上野の森 [ essay]
「受胎告知」
昨日の日曜日が最終日なので、一応上野まで足を運んだ。
http://www.leonardo2007.jp/
が、やはり25分待ち。
全然待ち時間としては少ないのですが、何となく避けてしまいました。
ウフィツィ美術館で昔、ゆっくり見たし。
あの名作を眺めるように急いで見たくもないし。
いつか、自分なりにもっと勉強してから見るつもりです。
ということで、そのまま上野の森美術館へ
会田誠×山口晃 展を。2回目です。
18日までとあって、最後の日曜日は大混雑。
ゆっくり見る余裕はありませんし、ビデオなんかならんじゃって
2回目問うこともあるんでしょうが、やはり昨日はこちらの準備が出来てませんでした。
見る側に準備がないと伝わるモノも伝わらないと言うことはよくあることです。
逆にいつも見てる作品が、ある日突然心に飛び込んでくることもよくあることです。
昔、MOMAで何度も見てるはずのニューマンの作品がある日突然心に突き刺さってきて、初めてその時ニューマンの良さが分かりました。
不思議なものですがそういうモノです。
無理をせず、マイペースで、見たいときに見る。
ブログも質を追います。
長い目でみたやってください。
池田満寿夫 [Artist]
享年47歳。早すぎる死だ。
という事で何故か、63歳で他界した芸術家「池田満寿夫」について語ってみよう。
版画家として名をなし、晩年はマルチな才能を発揮したユニークな芸術家であるが、本人は若い頃に自分は「天才でなく二流だ」と割り切った所からスタートしている。
といっても、天才ピカソと比べてのことです。
芸術史において本当の天才はセザンヌやピカソ、ダビンチ、ウォーホールなど本当に限られた、芸術史に貢献した数少ないアーティストしかいない。
でも彼は「二流とはいえ天才だ」
http://www.ikedamasuo-museum.jp/
長野市にある池田満寿夫美術館のサイトを久しぶりに覗いてみたら、没後10年の展覧会が開催されている。
確か没後3年の企画展を見にいった覚えがある。
東京方面からだと可成りの距離ですが、ドライブを兼ねてまた行ってみたい。
著書も相当発行されており、だいぶ読んだのですが、なかでも「日付のある自画像」は何度も読み返した。
芸大受験に失敗して、故郷の母親への手紙が中心に編集されてるのだが、18歳からの貧しく、無名で、何もない青春時代の苦悩が綴られている。
生きる支えは「夢」だけ。
それでも画で食べていく為に選択した版画という道。
アーティストが余技で作る版画とはひと味違う、命をかけた作品群。
特に若い頃の作品は天才的だ。
この夏は久しぶりに長野まで足を伸ばしてゆっくり、満寿夫ワールドに浸ってみようと思う。