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トーマス・ルフ展 東京国立近代美術館 [Exhibition]

東京国立近代美術館で開催中のトーマス・ルフ展。
日本では初めての本格的な個展です。11月13日(日)まで開催してます。
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トーマス・ルフ展が注目を集めたのは、あの巨大な肖像写真。普通に友人や知り合いを撮影した写真ですが、そのサイズが従来の写真では考えられないほどの巨大なもので天地で2メートルを超えるものです。
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当初からトーマス・ルフのテーマは、写真という媒体の可能性に着目していました。
2メートルに引き伸ばされたポートレート写真は、観るものに何を訴えるのでしょう。ただのポートレートがこの大きさを持つことで写真以上の存在になったかのように感じます。
そうまるで絵画のように。
トーマス・ルフは写真を絵画にしたいのでしょうか?
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きっと、絵画に対する憧れや、憎しみ、様々な思いがあったのでしょうね。もちろん写真の可能性を追求した結果ではあるのですが、必要以上に大きく引き伸ばされた写真の持つ表現力。これは、かつてのアメリカ現代アートが「大きさは表現」だとう結論にたどり着き、絵画の巨大化を、後には絵画は何に寄って成り立つのかというミニマルな考えに行き着くように、写真の新しい表現を追求しているように見えます。

今回の展覧会では、トーマス・ルフの数々の実験的な表現が、そのシリーズごとに整理され展示されています。
デジタルの特長を活かした作品作りや、ネット上の様々なイメージなどを再利用する作品。
少年時代から感心の深かった天体や宇宙に関する作品。それらのどれも我々の視覚や認識に改めて問いかけてきます。
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これらの作品群を見て我々は、現代人を取り巻く世界のあり方を再認識するように問われているようですが、これは写真に限らずアートの役割であります。
個人的にトーマス・ルフの作品に不満があるとすれば、凄さを感じられないこと。わかりやすくていいのですが、そこには狂気がひそんでいるはずなのですが、今の私にはそれが感じられなかったのが、少し残念です。
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