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赤瀬川源平とクリスト [ essay]


椹木野衣氏の名著「日本・現代・美術」を久しぶりに読み返してます。

千円札事件で有名な赤瀬川源平が「梱包」というやり口でいろいろなものを包んでたのですが、あるとき、ふっと思いました。
「このまま包んでいったら、どんどんエスカレートし、自動車も、ビルも、都市も、国家もと。そして最後には宇宙そのものを包んでしまいたくなる。」

で、結論。
かに缶で宇宙を梱包してしまいました。
http://ayanamirei.blog.so-net.ne.jp/2010-10-18-1
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今の赤瀬川氏はアート界の最先端にはもちろんおりません。
同じ梱包で有名なクリストはいまだに「宇宙の梱包」をなしえず、途方もない道のりを超人的な努力で行っています。
世界的にはクリストは一流の芸術家です。
現実的に島や都市を梱包するプロジェクトは見た目にも面白いです。
20090613_1245687.jpg
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しかし、赤瀬川に比べて芸術家としての資質はどうなのか?という疑問は残ります。

それでも、お金を集め、つまらないプロジェクトでも現実的に実現することが「アート」だとすれば、やはり「アート」はビジネスとイコールであって、芸術とは違う類のものではないかと考えます。

先日「マイ・バック・ページ」という1970年頃の学生運動を題材にした映画を見ました。当時の学生やジャーナリズムの青春の挫折がテーマの映画です。

同じく60年代の日本のダダや反芸術などの前衛芸術といわれる類の活動とかぶってしまい、なんともむなしさを感じた映画です。

クリストと赤瀬川。どちらが真に芸術かは分かりませんが、所詮アートもビジネスと捉えた活動の方がパワーは沸いてきます。
ビジネスはマネーです。
もっともマネーを否定してしまえるのであれば、同じなのですが。

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趣味のウォーホール② [ essay]


2010年のサザビーズのオークションで、アンディ・ウォーホルがコカ・コーラの瓶を白黒で描いた作品が3536万ドル(約29億円)で競り落とされました。
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しかし、ウォーホールの初期の作品としては、このコカ・コーラとキャンベル・スープの缶を描いた絵があったのですが、人気があったのは圧倒的にキャンベル・スープのほう。
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コンセプトとしてはどちらも同じなのですが、やはり絵柄によって人気って左右されるようです。
デザインの絵柄的にキャンベル・スープの方がインパクトがあったのでしょうね。
商品としては、圧倒的にコカ・コーラの方が、有名で売れているにも関わらずです。
キャンベル・スープのデザインは、それほど美しかったわけですね。

ちなみに、ウォーホールは、商品の荷造り用の段ボール箱とまったく同じサイズとデザインに模した立体作品を作っています。
ブリロ洗剤の箱が有名ですが、他にはハイツのトマトケチャップ、デルモンテのピーチ缶、キャンベルのトマトジュースの箱、ケロッグのコーンフレークの箱、モットのアップルジュースの箱なども作ってるんですね。
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やっぱりモチーフもかっこよくて、分かりやすい方が一般受けしますし、結果的に人気が出て作品の価格も上昇するものですね。

たとえば村上隆の作品だって、Dobくん。だるまの画と比較すると人気があり価格も高いようです。
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murakami.jpg



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