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アートは心のためにある 森村泰昌アーティストトーク [Symposium]

六本木森美術館で開催中のUBSアートコレクション「アートは心のためにある」展を見てきた。
http://www.mori.art.museum/contents/art/exhibition/index.html

企業のブランディングのために最近はアート作品を収集する企業がふえてます。
経済のグローバル化の中で企業価値を高め生き残って行くためにもアートの果たす役割はますます高くなっていくことでしょう。
そんな中で積極的に現代アート作品を収集してる世界的な金融会社のUSBグループの現代美術コレクションを展示した展覧会です。

こんな作品に囲まれて仕事ができる社員は幸せです。

でも、この展覧会は一応三つのテーマに沿って作品を展示しているのですが、今ひとつ展覧会としてのインパクトに欠けます。
キュレーターの作品としての展覧会に慣れてしまった目には、ただ展示してるようにしか受け取れません。
もちろん各々の作品はそれなりに力を持ち良いのですが。しかも無料の音声ガイドもあるのですが。

で、本当の目的は森村泰昌先生のアーティストトークなのでまぁ、仕方ないかと。
一時間半、森村氏が一人でしゃべりっぱなし。
テーマは展覧会にあわせて
「芸術のココロはどこにある?人間のココロはどこにあ る?」
ということです。

生きて行く上できっても切り離せない「お金とココロ」の話を3人を例に出しながら話してました。
アーティストが作品を作るのにお金が必要です。それは今も昔も変わりません。
宮廷画家のフランシスコ・デ・ゴヤの「カルロス4世の家族の肖像」の背景などを詳細に説明しながら画家のココロを説明する森村氏でした。
スポンサーであるカルロス4世、実質的な権力者であるその妻を怒らせないような駆け引きの中で、一見普通の宮廷肖像画にみえるこの絵も、仔細にみると、いかにも暗愚そうなカルロス4世の風貌や、狡猾で底意地の悪そうな夫人の表情などには、ゴヤの精一杯の風刺が盛り込まれてます。
なおかつ、この絵には15人目の人間も描かれており、それは夫人の不倫相手であることなども。

この話を3例目に持ってくるまで、堀江貴文氏と浅田真央選手の話をする構成なんかも、今思えばかなりうまいもんだと思います。
なかなか氏の作品同様考えさせられるトークショーでした。

ちなみにインドでは[お金はアートだ]といわれてるようです。
うなづける。



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コメント 6

みかん

ゴヤの「裸のマハ」はその宰相のの寝室?か何処かに掛けられてたって聞いた気がする。
by みかん (2008-02-10 01:12) 

みかん

それと、集めるのにキュレーターというか責任者の技量って差が出るね。昔IBMのコレクション展を見たとき、一流の作家の2流の絵しか無かった。
それに対して、メトロポリタン美術館の元理事のロバートレーマンはそのコレクションは凄い!
ロバートレーマンコレクション館は、メト行ったときのお気に入りの場所でしたが、最近は食堂、っていうかレストランが側に移ったので、一寸?だけど、ゴヤ、アングル、コロー、その他、良い物ばっかりです。また、金持ちがどういう風に部屋に飾ってたかも判るし、ゴッホのデッサンもこいつ上手いなあ、ッテ思わせる良い物しかコレクションしてない。
パートナーに凄いのが居たんだろうね。
IBMに酷いのしかいないのは、上の人がバカだったんだろうね。
ゴーンに変わる前の日産のデザインとかもね。上がばか。
金の「使い道」を金持ちは考えて欲しいね。
by みかん (2008-02-10 01:25) 

レイ

最近の展覧会でカタログを買わなかったのは、これだけかも?
企業のコレクションとしては、多分そこそこのものがあるんでしょうが?
金をとってみせる企画展としてはやはり意図がよくわかりませんね。
ブルータスの方はよく出来てたんだけど、残念。
by レイ (2008-02-10 19:55) 

レイ

ちなみにこの絵に描かれている2人の子供たちは、カルロス4世の子供でなく、不倫相手の子供たちだそうです。
それを知ってるのは夫人だけということですが、子供たちが中心に書かれることが重要だったみたいです。
by レイ (2008-02-10 20:42) 

Tak

こんばんは。

やっと記事書きました。
TB送らせていただきます。

いつの間にやら森村氏のペースに
乗せられていましたね。。。
by Tak (2008-02-13 21:43) 

みかん

その手の絵にまつわる話は、若い頃というか、昔興味なかったけれど、
絵って色んなモノを含むというのが解ってきて、伝説、逸話、絵にまつわる話が出てきたら、「本物」って言うか、絵になって行くのでしょうね?
イコロジーやりすぎのなぞなぞ遊びの絵は、ま、ほどほどのが良いと思うけど。
by みかん (2008-02-16 08:39) 

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