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加藤美佳 [Artist]

時間があったので東京都現代美術館にドライブ。
目的はミュージアムショップ。
今開催中の「Space For Your Future」展の展覧会カタログが11/20発行ということになっていたので買うつもりで行ったのですが、12月中旬に延期になっていた。
まったく。
しかたなく何かないかと探していると、横浜美術館で昔やっていた「アイドル展」のカタログが。それを手に取りつつ探していると、こんなものが!

英文版 ウォリアーズ・オブ・ジャパニーズ・アート - Warriors of Art

英文版 ウォリアーズ・オブ・ジャパニーズ・アート - Warriors of Art

  • 作者: 山口 裕美, Yumi Yamaguchi
  • 出版社/メーカー: 講談社インターナショナル
  • 発売日: 2007/02/01
  • メディア: ハードカバー

一番の目的は「加藤美佳の作品」ですから、アイドル展のカタログを戻してこちらを購入してしまいました。

加藤美佳
愛知芸大出身で奈良美智の後輩らしいのですが、なんでもホワイトキューブギャラリーという、あのデミアンハーストも所属するイギリス現代アート最強のギャラリーに所属しているらしい。
おかっぱ頭のお人形さんみたいな肖像画はとても不思議な印象を受けます。
作品は大きく、一見ハイパーリアルのように見えますが、近づいて見ると赤や青や黄色、緑などの微小な斑点が飛び散っており、離れてみると巨大なおかっぱ頭の少女。

なんでも、一度本人が人形を作成してから写真を撮り、そしてペインティングしてるということです。
しかも、この色とりどりの飛沫後を見ると相当な制作時間がかかってるかと思われる。
結局この尋常ではないこだわりは作品の強さとなっているし、若い女性作家独特の「かわいい」という感性は見る者を引きつける。

最近なぜか若い女性作家の作品ばかりが目につくけれども、これは村上以降に共通する何かが人を引きつけてやまないのだと思う。これが何かがわからないと男性陣はやばいかも!
しかしこう次から次から有望な作家が出てくるとは、日本現代美術の未来は明るい。

常設展示室で改めて見た「ポップ道1960s-200s」。
たしかに加藤美佳も60sポップの流れの延長上にある。
改めて思うに、ポップアートが美術に与えた影響力というのは、デシャンの比ではないのかと最近思えます。


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コメント 7

みかん

タレントに同姓同名の女性がいて、22歳で、スゲー奴!と思ったら別人でした。
美佳をヨシカと読むそうで、その若さでこれ描いたら、シュナーベルじゃないけど違う奴が描いてると思ったけど、愛知芸大出て30過ぎた方ならね、納得でした。
「近くで見ると微少な斑点」とありますが、巨匠Chuck Closeの作品は、マス目一個に変な形が描いてあるだけ、ってのが多いけど、そんなのに近いのでしょうか?
http://images.google.com/images?hl=ja&q=Chuck%20Close&lr=&oe=UTF-8&um=1&ie=UTF-8&sa=N&tab=wi
加藤美佳の絵は、「本物」を観てみたいかと久々に思わせてくれる。
松井冬子のは観たいと思わないけどね「本人」は一度見てみたいか?

ポップアートとデュシャンの比較ですが、
ポップアートの作家は何百人いるのかな?
デュシャン自身も入れて良いところもあるでしょう。
デュシャンは一人です、比較自体がおかしいと思います。

そして、その一人の人間が示した、レディメイドという概念が
どれ程ポップアートに影響を及ぼしたのか?
彼がいなかったら別なレディメイドだったろうし、その後のポップアートも違ったモノに成ったはず。
(5分後の世界みたいなもんか?)

生産とは何ぞや?って所で考えれば、印象派が「チューブ」の発明に
よって、キャンバスを「屋外」に持ち出せた→で、印象派がポップの「素」なんて事も言えるかもね?
アートは「都市」と関係するから「ポップ」と関わってしまうんだよね。

今後のアートはポップからどういう風に離れられるのか?
ってのが問題なんだろうな、と思っている、私です。
もうポップは要らないって? 出来るか?
by みかん (2007-11-30 09:09) 

レイ

みかんさん、コメントありがとね(笑)

もちろん、デュシャンの持ち込んだレディーメイドの概念は偉大なもので、だれも否定するものはいないとおもぴますが、デュシャンがやらなくても、いずれ誰かがって気も実はしてます。

それに、そういう概念が現代美術を面白くしたのでもあり、また頭でっかちのつまらない現代美術にもしたのではないでしょうか?
もちろんデュシャンのせいではありません。デュシャンは偉大ですから。

去年だったか、横浜美術館でデュシャンの大回顧展を見ました。
良かったですよ。
でも、いまさら便器を展示されても、作品としてみてしまうとどうかなと。
概念が重要なんだからもう便器は展示しなくても・・・・ってわけにはいかないのでしょうが。

それに比べると、ポップアートの作品は、作品として純粋に欲しいし、安心し懐かしい。改めてみるホックニーのプールの作品とかはきれいだし。表現に相当気を使ってるのがわかる。
ハミルトンもローゼンクリストもウォーホールもリキテンもみんな良かった。

モノとして存在し、感動をあたることができる。
もちろん概念なり思考に共感し感動することができる。でも何もわからなくても感じることで感動を与えられる作品には、やっぱり頭が下がります。

加藤美佳の作品は、ただの肖像画みたいなものです。スーパーリアリズムとは全然違います。でもなぜか感動しますよ。もちろん好みの問題もあるでしょうけど。

最近松井えり菜の小品を購入しました。多摩美卒の女の子です。カルティエ財団に2点大作を買あげられてます。
きっかけは村上の主催するGESAIでした。
by レイ (2007-11-30 12:32) 

NO NAME

「彼がいなかったら別なレディメイドだったろうし、その後のポップアートも違ったモノに成ったはず。」

と、書いたように、その人でなくとも違った何かは出てくる、ポロックのドリッピングもそう、人が違えば異なる何かだったろう。
時代が、社会が欲しがっているモノを誰かが、「その得体の知れな雰囲気を実体化する」
それがアートの領域で行われるから「アート」なんです。

其処は貴方も同じ考えでしょう?。
デュシャンはやはり「遺作」をフィラデルフィア美術館で観て欲しいですね。確かにいまさら「便器」を美術館で見せられても「インタラクティブアート」云々の中では、実感しないでしょう。
でもそのインタラクティブって言うのも、日本では作品、特に「彫刻作品に直接触れられない悪しき慣習」や、メディアが新しくなって金を出す対称を探しているからピックアップされているのだと思う。ヴィデオアートと同じで、企業が作家を捜すンだよね。
それはCMと余り変わらないのでは?と言う危機感が私にはあります。
企業が新商品を売るのに新しいタレントを探してるのと何ら変わらない。
新商品じゃなく、根本的な思想を変化させるモノを企業のトップは
欲しがって欲しいですね。
ペプシコのNYアップステイツにあるヘッドクオーターは広大な敷地に一流の彫刻が置かれています。入場料は無料です。
http://shroudedindoubt.typepad.com/photos/kendall_sculpture_gardens/index.html
http://travel.nytimes.com/2006/09/29/travel/escapes/29trip.html
作品に触れる、手で叩く、乗る、戯れることが出来ます。「壊す」事をしない常識的なふれあいはこちらではありふれた光景です。
私はミロの「ET」の様な作品が好きで抱きついたりぶら下がったり
しました。イサムノグチの作品も地面近くの場所に水を垂らすと(犬のおしっこ風)制作年が彫られているのが判ります。

ペプシの重役達は、こういった世界最高峰の作品のもつオーラを感じながら「戦略」を考えています。
企業のトップには、商品の宣伝や開発をする作家では無く、思想として作家を募って欲しいですね。出なければ21世紀もポップアートから抜け出せず、アメリカ「帝国主義」的戦略の順列組み合わせの世界でしかないでしょう。
レイさんは「日本の美術の未来は明るい」と言われるが、私はそれは「作家」の問題より、「資本家」側の問題だと思う。
「資本家」が何故「アート」が必要なのか実感していない日本、であれば決して明るいとは言えないと思う。

「作家」は昔から、世界と同じ動きや、より優れた作品を発表してきています。
「もの派」、「実験工房」「具体美術」等々
しかし、「画商」が存在しない。「資本家」がアートを趣味でしか理解していない。「アート」が「国」や「民族」を現す「ブランド」だと思っていない。
其処が問題だと思います。
by NO NAME (2007-12-01 23:55) 

みかん

名前入れるの忘れました。ごめん。
ついでに、私のブログでも載させて貰いました。
ブックマークに入れても良いかな?
by みかん (2007-12-02 01:51) 

レイ

「資本家」が何故「アート」が必要なのか実感していない日本、であれば決して明るいとは言えないと思う。<<

全くもって同感ですね。
所詮アートは経済と切っても切りはなせない。
大昔の宗教画の時代から、資本との関係がアートの意義を決定づけてきたようなところがある。
日本の現代美術が明るいのは、作る側にとって昔とは違って各段位よくなったと言うだけで、それだってただのバブルであれば何もならない。
せっかくこういう時代になってきたんだから、資本側も本物を見つけて行ってほしいと思います。
by レイ (2007-12-02 23:02) 

ももこ

日曜日、豊田市美術館の常設に彼女の作品がありました。
なんか、いいですね。
by ももこ (2007-12-06 23:06) 

レイ

ももこさん

本物見ました。
思ったより大きいでしょ。
by レイ (2007-12-06 23:46) 

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