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金原ひとみ [ essay]

アッシュベイビー

アッシュベイビー

  • 作者: 金原 ひとみ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2004/04/27
  • メディア: 単行本


金原ひとみ

100円で売っていたので、何気なく買った「アッシュ・ベイビー」という単行本。
そう、綿矢りさと共に、芥川賞を受賞した金原ひとみの受賞後初の小説です。

受賞作の「蛇にピアス」も読んでませんが、作家の名前は知っていたので買ってしばらく放置していました。
綿矢りさの「インストール」は受賞後すぐに買って読んだと思います。

(ちなみに受賞作は「蹴りたい背中」。これも最近買ったが放置プレイ)

(金原ひとみの受賞作「蛇にピアス」)
若い才能に驚いた記憶があります。
主人公と小学生がゴミ箱から拾ったパソコンにOSを再インストールし、チャット風俗で商売するやつです。
視点が新しく面白かった。
昔の村上龍の「コインロッカー・ベイビーズ」に似たものを感じた覚えがあります。
イメージは全然違うのですが、新しさという観点で似てる。

で、金原の作品はというと・・・
イメージ的には「コインロッカー・ベイビーズ」に似ていた「アッシュ・ベイビー」。
やっぱり才能ありますね(笑)

主人公の行動やストーリーがあほかと思わせるような構成になっていながら、きっちり計算されてるんでしょうね。
「人を好きになるとはどういうこと?」という難しいテーマを、こういう伝え方もあるのかというところで感心しました。
一見すると、エロくてグロくて表現もかなり露骨です。ペドフェリア、動物虐待、自傷行為、セックスなど文学的なテーマが主題かと思われますが、これは恋愛小説と解釈しました。
「失楽園」を読んだことがないのですが、好きな人に殺されることが究極の望みという設定をすることでしか、現代の愛は語れないのかも?
セックスも含めすべての行為は今や愛情表現にはならないのでしょ。

ところが、作者は「好きです」という言葉を会話の中に何度も取り入れ、脈絡もなく好きですが出てきます。そこが笑えるんですが。
でも本当に好きになったら「好きです」以外に思いを伝えることは出来なのではないかと思います。結局何をしようが・・・・

「愛してる」じゃなくて「好きです」なんだよなやっぱり。
「愛してる」は理屈だけど、「好き」は感情です。

「アッシュ・ベイビー」・・・たぶんそんなに好きではないと思いますが、非常に彼女の作品に興味があります。早速今日にでも買って読書三昧でもと思ってます。
好きでないけど凄い。そんな作品に出会いました。

そして、どうってことないけど好き。
なぜかわからないけど好き。という感情も人間には存在する。


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美人画家 [Artist]

なにかと話題の多い美人画家「松井冬子」の個展が12/15日から開催される。
場所は千代田区九段、靖国神社近くの成山画廊だ。
http://www.gallery-naruyama.com/exhibition.html
過去に1点しか彼女の作品を見たことがないので楽しみです。
今回は5点の展示らしいが、作品自体がどういうものか?

彼女は今年度東京藝術大学大学院を終了し、日本画専攻の女性としては初めての博士号を習得しました。ちなみに男性の習得は村上隆氏が初めてらしい。
今回の展覧会で松井の選んだテーマは「Narcissus」
いったい、何が伝わってくるのか?楽しみにしてます。
幸い仕事場から近い距離にあるので、期間中何度か訪れてみようと思います。
美術というのはこちらが受け入れる準備ができていないといくら作品を見ても何も感じないものです。

昔、ニューヨーク近代美術館のニューマンの作品にあるとき突然感動したことがあります。
その前に何度となく、その作品は見ているにもかかわらず、そのときに限ってすごく感動したのを覚えています。

そして、仮に彼女の作品から何も感じられなかったとしても、彼女の今の評価は変わらないのではないかという気がします。
というのも、いまや作家は作品だけで伝える?勝負する時代ではないのではないかと。
作家のキャラクターも含め、全存在が商品として流通するのではないかと。
まるでアイドルタレントのように・・・・
もちろん美術家は芸能人とは違いますが、人気によって市場価格が決まる以上仕方ありませんね。
作品の価値ではありませんよ、価格ですよ。
松井冬子の容姿が美しいことで作品の価格が水増しされるのであれば、それはそれでいいことだと思います。

だって、日本人はゴッホの絵が好きじゃないですか?
作品の価値以上に、ゴッホの人生に興味を示したりするじゃないですか?

バスキアだって若くして亡くなった事で、たった27歳でNYアート界を駆け抜けて逝ってしまったことで、いまだにあれだけの高値を維持しつつけているのでは。
需要と供給のバランスによって価格が決まる以上、もう新しい作品が出てこないバスキアの人気は、彼のキャラクターも含めたところで高値をキープを続けているように思われる。
美術史的な役割に限って言えば、バスキアよりも高い値段がついてもいい作家はいくらでもいるはず。

そういう私もバスキア大好きですが・・・・・


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ロッカクアヤコと小西紀行 [Exhibition]

今日は2つの新人作家の個展のオープニング

新富町アラタニウラノでは、27歳の小西紀行
http://www.arataniurano.com/
このサイトの解説が役に立ちます。
http://www.art-index.net/art_exhibitions/2007/12/arataniurano.html

そして、五反田キャッツシアター近くの真新しいギャラリー
ギャラリアテオでのロッカクアヤコ展
http://www.rokkakuayako.com/teo.htm

こちらは若干25歳の女性です。
GEISAIにて村上に「才能がある」と言わせるだけのことはあります。
海外では何度か個展をやってるようですが、日本では初です。

今や珍しくもないライブペインティング

短時間に、淡々と仕上げる絵はそれなりに力強いです。
なんか、NYのバスキアのように天才的なものを感じます。
ビジネス的に利用されてせっかくの才能をつぶされないように祈ってます。

どちらの作品も、ほぼ完売。
アートの青田買いは、まだまだ続きそうです。
でも多少バブルだろうが、日本の現代美術のマーケットの形成と定着のためには必要なこと。
いずれ、淘汰され落ち着きますから。

頑張れ若い才能。


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