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川村美術館 [Gallery]

車のオイル交換のついでに川村美術館に久しぶりに行ってきました。
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去年の5月から長期で開催されている展覧会ですが、1/11までなので一応見てきました。

というのは、基本的に常設で見ることの出来る所蔵作品を11に部屋に分けて展示した展覧会だから、どうしても行きたいと思わずにこんな時期になってしまいました。
ですので、川村美術館事態の紹介も兼ねて記事を書こうかなと思っています。

車でいつも行っているので、電車等でいかれる方は他にも川村美術館を紹介しているブログもたくさんありますので、そちらを見てもらえればわかりやすいです。

東関東道の佐倉インターを降りると、左に曲がり、すぐに右折。
国道51号線をそのまま真っすぐ走って坂戸で右折するとすぐに川村美術館です。
無料駐車場が300台もあるので、駐車場の心配はしなくて大丈夫です。

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ここは、DIC株式会社(大日本インキ)の研究所の敷地内に有ります。
広大な敷地内には自然散策路などもあり一部を一般開放してますので、美術館ではなく散策に訪れる方も多いです。
特に桜の季節は良いですよ。


入り口を入った瞬間自然にあふれた光景に心を現れるようです。
程なく美術館の建物が見えてきますが、屋外にもたくさんの彫刻作品があります。
入り口近くに中林忠良の彫刻が。
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美術館の入り口には、リニューアルオープンした時にフランク・ステラの回顧展をしたのですが、その時に製作された巨大な作品があります。
もちろん永久展示です。
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展覧会事態は、最初の部屋に印象派などの近代の作品が。
次の部屋に唯一400年も前のレンブラントの作品が展示されてます。

美術館内はもちろん写真撮影禁止なので、ご紹介できませんがここには世界でテイト・モダンと川村美術館だけのロスコルームがあります。
マーク・ロスコのシーグラム壁画がすべてそろっています。
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DIC川村記念美術館106展示室 撮影:小川重雄

DIC川村記念美術館が所蔵するマーク・ロスコ(1903-1970)の作品群は〈シーグラム壁画〉と呼ばれるシリーズのうちの7点で、もともと一室に飾られるためのものでした。その誕生は、1958年春、50代半ばにして大家と認められたロスコが、マンハッタンに新しくできるシーグラム・ビル内のレストラン「フォー・シーズンズ」のために、作品制作の依頼を受けたことをきっかけにしています。最高級の料理と優れた現代アートをともに提供するというコンセプトのもと、ロスコも作家のひとりに選ばれ、レストランの一室の装飾を任せられたのです。当時のロスコは、グループ展などで他人の作品と同じ部屋に作品が並ぶことを嫌い、自分の絵だけでひとつの空間を創り上げたいと切望していました。そこで、およそ一年半を費やし、30点の絵画を完成させたのです。 それら〈シーグラム壁画〉は、雲のように茫洋と広がる色面が内に孕んだ光を静かに放つロスコの代表的な絵画とはいくつかの点で異なっています。まず、全体の半数以上が横長の画面で、多くは横幅が4.5メートルに及ぶものとなっています。これまでにない大作となったのは、ロスコがこれらを「絵」ではなく「壁画」と考えたからであり、紙に残されたスケッチからは、複数の作品を間隙を空けずに連続して展示し、まさに壁全体を作品にするような構想があったこともわかっています。また、雲のような色面は姿を消し、代わりに深い赤茶色の地に表れたのは、赤、黒、明るいオレンジのいずれかで描かれた窓枠のような形でした。とはいえ、それは現実の窓ではなく、いわば概念としての「窓」?赤い広がりとなった彼岸への窓あるいは扉といえるものです。そしてそれは閉じたまま、あちら側の世界とこちら側の世界の境界を示すのみで、あちらへ踏み入ろうとする私たちの意志を拒むように見えます。あるいは、乾いた血を思わせる色合いや、薄く何層にも塗り重ねられた独特の絵肌におどろおどろしさを感じる人もいるでしょう。ところが、しばらくこの壁画群に囲まれていると、まるで自分の意識が赤く染まるよう感覚を覚え、やがては深い内省をうながされるのです。 ロスコが新境地を開いた〈シーグラム壁画〉ですが、完成後にレストランに飾られることはありませんでした。一足早くオープンした店を訪れたロスコがその雰囲気に幻滅し、契約を破棄してしまったからです。しかし、一度は行き場をなくした絵画群も、1970年にロンドンのテイト・ギャラリー(現テイト・モダン)にうち9点が寄贈され、1990年には7点がDIC川村記念美術館に収蔵されることとなりました。以降、このふたつの美術館ではそれぞれの〈シーグラム壁画〉のために一部屋を設け、常時公開しています。そのほか、アメリカ、ワシントンDCのフィリップス・コレクションにあるロスコ・ルーム、ヒューストンのロスコ・チャペルを含め、ロスコの作品のみで出来上がった空間は、世界にたった4カ所となっています。




今回圧巻だったのは、いつもなら二階の大きな部屋を仕切ってアメリカ現代美術を展示しているのですが、その壁を取り払ってフランク・ステラの作品だけを年代順に13点展示した部屋です。
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今も現役で制作しているステラの初期からの作品を一望できるので、その作品の変遷を御覧ください。
ただし最近はどういう作品を作っているのか、あまり情報が入ってきませんが。

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2014年、英国ロイヤル・アカデミー中庭で展示された巨大な彫刻。

既成概念を大胆に覆し、新しい絵画空間の創造を試みようと変貌を続けるア?ティスト、フランク・ステラ(1936-)。そのコレクションは、DIC川村記念美術館の見どころのひとつです。 アメリカ、ボストン郊外に生まれ、名門プリンストン大学で美術を学んだステラが、ニューヨークで作家活動を始めた翌年、23歳のときに手がけたのが《トムリンソン・コート・パーク(第2ヴァージョン)》です。商業用の黒いエナメル塗料とペンキ用の刷毛を用いて、大画面にストライプを繰り返した作品は、非常に限られた要素で構成された抽象美術=ミニマル・アートの先駆と見なされています。黒一色の寡黙な画面は、そこから何かを読み取ろうとする私たちの意志を拒み、難解な印象を抱かせますが、ステラはそうした人々の見方を牽制するかのように、次の言葉を残しました。「あなたは、そこに見えるものを見ているのです」。TVやコンピュータの映像に見入るように、現実には"そこに存在しないもの"の姿があると思い込むのをやめ、目の前にある絵画の存在をそのまま受け入れるのが、この絵の見方なのです。 《トムリンソン・コート・パーク(第2ヴァージョン)》 1959年 エナメル、カンヴァス 213.4 x 276.9cm [コピーライト] Frank Stella/ARS, New York/SPDA, Tokyo, 2007 《トムリンソン・コート・パーク》を手がけた翌年、ステラは、矩形のカンヴァスという絵画の定式すら捨ててしまいます。眼鏡のような形の《ヒラクラ III》は、半円形のユニットを組み合わせた〈分度器シリーズ〉のうちの1点。まさしく角度の目盛がついた分度器のように、半円の中心から外に向かって放射線状に色分けされています。こうした形は、ステラが描こうとするイメージと作品の外形を完全に一致させようとした結果生まれたものであり、最初に四角い画面が与えられて、その中に対象を描くのとは全く逆のアプローチがとられています。ここにもまた、絵画は、何かを映し出すスクリーンではなく、ひとつの物体であるとするステラの考えが反映されているのです。また、単色で描かれた《トムリンソン・コート・パーク》と異なり、蛍光塗料を含む多色づかいは私たちの視覚を刺激し、平面でありながら躍動感ある絵画空間が実現されています。 ステラの挑戦はなおも続き、1971年からは段ボールやフェルト、75年以降はアルミニウム板を素材に採り入れ、数多くのパーツを組み合わせて作品の立体化を進めました。また86年から開始されたステラ最大のシリーズ、メルヴィルの小説『白鯨』の章名を作品に冠した〈白鯨シリーズ〉では、マケット(模型)の各パーツを拡大し、アルミニウムやマグネシウムなどの金属で鋳造して組み合わせた大型作品が次々に登場します。なかでも《メリー・クリスマス 3X(第3ヴァージョン)》は、まるで巨大な飛び出す絵本のように、壁から1.5m以上も突き出て圧倒的な存在感を放ちながら、私たちのいる空間に浸食してくるのです。



毎日2時から無料のガイドツアーも開催されています。為になりますよ。

残念ながらこの展覧会は11日(月)で終了してしまいますが、次の展覧会もお楽しみに。
http://kawamura-museum.dic.co.jp/
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タグ:川村美術館
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